「江戸からかみ」は和紙に様々な装飾を施して作られた工芸品です。歴史は古く平安時代まで遡り、400年の歴史をもつ「江戸からかみ」の技法の奥にはさらに1000年余の和紙の加飾の歴史が重ねられています。
「江戸からかみ」とは、江戸の地元で出来るからかみのことで、はじめは「地唐紙(じからかみ)」とよばれていましたが幕末の頃になると、「江戸からかみ」の呼称にかわってきました。
版木や型紙の意匠・文様に較べ、より大きな構図の、絵画的でさらにのびやかさが強調された文様が多く考案されました。「蔦」や「玉萩」をはじめ、おおらかでダイナミックな文様が「江戸からかみ」の特長でもあります。